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スラド mainpage Firehose Stories : 01/25/2021 03:54
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1. M1 Mac上でUbuntuデスクトップの起動に成功との発表。ネットワーク機能も動作可能
先日、M1 MacなどのApple Silicon搭載PCで動作する「Asahi Linux」の開発表明が行われたばかりだが、すでに実際にM1 Mac上でLinuxを動かすことに成功したと発表された。成功したのはAppleと過去にトラブっていたこともあるCorellium。同社の最高技術責任者(CTO)であるChris Wade氏が20日、USBからUbuntuデスクトップを起動することに成功したとツイートしている(GitHub linux-m1、OMG!Ubuntu!、MacRumors、ZDNet Japan、Engadget)。
それによるとUSB-Cドングル経由での起動に成功。ネットワーク機能も動作しており、USBやI2CおよびDARTもサポートできているとしている。課題としてはGPUアクセラレーションへの対応ができていない点。現時点ではグラフィックス処理はソフトウェアレンダリングによって行われているという。 >>
2. スクリーンセーバー、使ってる?必要?どうして?
先日のM1 Macがスクリーンセーバーの誤動作で操作不能になるというストーリーで思ったのだが、スクリーンセーバー自体は今でも必要なものだろうか。
Macではアクセスしやすい位置に設定項目が存在するが、Windows 10では積極的に使うという感じでもなく、「設定」のあまり目立たない場所にクラシックコントロールパネルへのリンクが置かれている。先日のストーリーでは有機ELだと必要になるかもしれないといったコメントもみられるが、CRTのように画面が明るくなるまで時間がかかるということもないので、単に画面オフで十分な気もする。
スラドの皆さんは現在もスクリーンセーバーを使っているだろうか。使っている方はどのようなスクリーンセーバーを使っているのだろう。必要があって使っているのか、それとも好みの問題なのかなどもコメントしてほしい。 >>
3. Xbox Live Goldの大幅値上げを発表したMicrosoft、その日のうちに撤回
Microsoftは22日、メンバーシップサービス Xbox Live Goldの大幅値上げを発表したのだが、強い反発を受けて同日中に撤回することになった(Xbox Wireの記事、 The Vergeの記事、 Neowinの記事、 On MSFTの記事)。
Microsoftは当初、サービスの価格を定期的に見直しているが多くの市場で何年もXbox Live Goldの価格を変更していないと説明し、1か月10.99ドル(+1ドル)・3か月29.99ドル(+5ドル)・6か月59.99ドル(+20ドル)または各市場での同等額とする新価格を発表した。6か月の新価格は小売店が販売する12か月メンバーシップの価格と同額になる。既存のオンラインメンバーについては、12か月または6か月の場合は継続する限り変更なし、1か月または3か月メンバーには変更を適用すると説明していた。
しかしそれから14時間52分後、Microsoftは価格改定を全面的に撤回することになる。これについてMicrosoftは、友達同士をつなぎ、ゲームを一緒にプレイできるようにするというXbox Live Goldの機能はゲーミングに欠かせない要素であり、この機能を日々必要とするユーザーの期待に応えられなかったと説明する。価格改定の撤回に加え、Xbox Live Goldメンバーでなくても基本プレイ無料ゲームをXbox上でプレイできるようにする計画も同時に発表した。 >>
4. 男女マークが描かれた女子トイレを誤って利用した男性に無罪判決
あるAnonymous Coward 曰く、静岡地裁は20日、浜松市の浜松科学館「みらいーら」で、男女マークが描かれた女子トイレに正当な理由がないのに侵入したとして建造物侵入の罪に問われた同市の男性に無罪判決を下した(NHKニュースの記事、
日テレNEWS24の記事、
静岡新聞の記事)。
このトイレは女子トイレだが、「男性スタッフが入る可能性がある」という注意書きと共に男女のマークが描かれていたという。検察側は男性が注意書きに気づかなかったのは不自然と指摘したが、弁護側は急な腹痛で排便目的で入館しかなりの早足で歩いていたという目撃証言を踏まえ、注意力が低下していた可能性があると反論した。裁判官は判決で、このマークを従業員使用の断り書きと見るのは困難で「男女共用以外の意味を想起するのは容易ではない」と述べ、全面無罪となった。
Twitter情報によれば、問題となった従業員用を示す男女マークはこのようなものだったとのことで、タレコミ子としては誤解しても当然のように感じる。科学館側は判決を受け、注意書きから男女マークを削除したとのことだが、事前に気づかないものなのだろうか。 >>
5. Mozilla、有料で拡張機能を宣伝可能にする「Promoted Add-ons」プログラムの計画を取りやめ
Mozillaは21日、昨年パイロットプログラムを実施した「Promoted Add-ons」プログラムを本格導入しないと発表した(Mozilla Add-ons Blogの記事、 Ghacksの記事)。
Promoted Add-onsは拡張機能の開発者が手数料を支払って「おすすめ拡張機能」プログラムと同様の審査を受けるというもので、おすすめ拡張機能とは異なる「認証済み拡張機能」として「Verified」バッジが表示される。追加料金を支払えば、認証済みとなった拡張機能をAMOホームページの「Sponsored extensions」セクションに表示することも可能だ。おすすめ拡張機能の対象拡大はコスト面で困難だが、有料でもプログラムに参加したい開発者に門戸を開くものとして導入が計画されていた。
しかし、無料で実施したパイロットプログラムの結果、開発者向けの有料サービスとして意味あるものにはならないと判断したとのこと。Mozillaでは今月中にVerifiedバッジを無効化し、AMOホームページのSponsored extensionセクションを削除すると説明しているが、既に両方とも表示されなくなっているようだ。AMOの拡張機能検索画面で「Verified」バッジを指定して検索することは可能だが、検索結果は0件となる。 >>
6. Google、オーストラリアでのサービス提供を取りやめると脅して法案修正を求める
Googleは22日、オーストラリアの「News media bargaining code」法案が修正されずに成立するならオーストラリアでのサービス提供を取りやめる可能性に言及した(The Keywordの記事、 豪首相記者会見トランスクリプト、 The Next Webの記事、 Android Policeの記事)。
この法案はニュースメディアからのコンテンツ使用料交渉要求を受けるようデジタルメディアプラットフォームに義務付け、交渉がまとまらなければ独立の仲裁人が裁定を下すことが盛り込まれている。当初の対象となるGoogleとFacebookは反発しており、Googleはオーストラリアで特定のニュースパブリッシャーを検索結果から除外する実験を実施する一方で、公正で現実的な法制にするよう働きかけている。
オーストラリアでのサービス中止に言及したのはGoogleのオーストラリア・ニュージーランド担当VPメル・シルバ氏。シルバ氏は豪上院経済法制委員会の公聴会に出席し、法案に対するGoogleの主張を展開した。
シルバ氏は法案の修正すべき点として、リンクやスニペットの掲載料金を支払うのではなく、GoogleのライセンスプログラムNews Showcaseを通じてパブリッシャーが利益を得られるようにすること、パブリッシャー側に立った仲裁モデルではなく、商業的な仲裁モデルにより公平な仲裁が行われるようにすること、パブリッシャーへの通知が義務付けられるアルゴリズム変更等について、重要な変更のみの通知にすること、の3点を挙げている。
これらの修正が行われなければオーストラリアでのサービス中止もやむを得ないとシルバ氏は述べている。オーストラリアのスコット・モリソン首相はこれに対し、オーストラリアでは議会が法律を作り政府が執行すると述べ、脅しには屈しない姿勢を記者会見で示した。 >>
7. Brave 1.19、分散型WebプロトコルIPFSをネイティブサポート
BraveとProtocol Labsは19日、分散型WebプロトコルIPFS(InterPlanetary File System)のネイティブサポートが同日リリースのBrave 1.19に搭載されたことを発表した(Braveのブログ記事[1]、
[2]、
IPFSのブログ記事、
Ghacksの記事、
The Registerの記事)。
IPFSはProtocol Labsが開発を進めるピアツーピアのハイパーメディアプロトコルで、コンテンツ識別子(CID)を含むipfs:スキームまたはipns:スキームのURIでアクセスする。Braveブラウザーの月間アクティブユーザー(MAU)は2,400万人に達しているとのことで、メジャーブラウザーがIPFSをネイティブサポートするのはBraveが初だという。
アクセス方法としてはIPFSパブリックゲートウェイを通じてアクセスする方法と、ローカルIPFSノードとしてアクセスする方法があり、BraveのデフォルトでIPFSのURIにアクセスするとパブリックゲートウェイにリダイレクトされる。たとえばWikipedia英語版「Vincent van Gogh」のIPFSミラー「ipfs://bafybeiemxf5abjwjbikoz4mc3a3dla6ual3jsgpdr4cjr3oz3evfyavhwq/wiki/Vincent_van_Gogh.html」にアクセスすると、「https://bafybeiemxf5abjwjbikoz4mc3a3dla6ual3jsgpdr4cjr3oz3evfyavhwq.ipfs.dweb.link/wiki/Vincent_van_Gogh.html」にリダイレクトされる。後者はIPFSをサポートしないブラウザーでもアクセス可能だ。
ここで表示される通知バーの「IPFSを有効にする」をクリックすればIPFSノードがインストールされ、ローカルIPFSノードとしてIPFS URIにアクセスできるようになる。ローカルIPFSノードになると、他のピアからリクエストがあった場合にホストとしても機能するようになる。ノードの状態は「brave://ipfs」で確認でき、ノードを停止することも可能だが、アンインストールするオプションは用意されていないようだ。ノードを無効化するにはBraveの設定→拡張機能(brave://settings/extensions)の「IPFSリソースを解決する方法」で「ローカルノード」以外のオプションを選択すればいい。IPFSコンテンツを表示するだけなら、「ゲートウェイ」を選択しておけば通知バーが表示されることもない。 >>
8. 完全に自由なオペレーティングシステム実現のためには簡単にインストールできない不自由さを我慢するべきか
Debianが完全に自由なオペレーティングシステムを実現するため、非自由な(プロプライエタリな)ドライバー・ファームウェアを同梱するバージョンが見つかりにくいようにしていることに対し、Windows 10からの移行で苦労したユーザーがDebian開発者メーリングリストで異議を唱え、議論となっている(The Registerの記事、 メーリングリスト投稿)。
投稿者はWindows 10がプリインストールされたノートPCにDebianをインストールしようとしたが、Debianのサイトで容易に見つかる「netinst」インストールイメージでは非自由なネットワークドライバーが利用できないため、DVD版のISOイメージを探し出すまでインストールできなかったという。そのため、非自由なドライバーを含むバージョンを隠す方針はWindows 10からの移行に興味を持つ人の導入を制限しているとし、誰にでも利用できるようにすることを提案している。
これに対し、ファームウェアをnon-freeからnon-free-firmwareに移動することを提案したが総意が得られなかった、Debian開発者は「完全に自由だが動作しない環境の多いバージョン」と「非自由ソフトウェアによりほとんどの環境で動作するバージョン」の2バージョンを作成し、動作する方を隠して動作しない方をトップページに置いているなど、現状に批判的な返信がみられる。一方、非自由なソフトウェアを含むバージョンを「動作する」とはみなさず、そういうものがよければUbuntuを使えばいいといった強硬意見や、Debian側で問題を修正不可能なソフトウェアは配布できないという意見も出ている。
現在非公式版として配布されている非自由ソフトウェア同梱版にトップページからたどり着けるようにすればいいという意見も早い段階で出ていたが、議論は完全な自由を選ぶか不完全な自由を選ぶかという方向に向かっているようだ。スラドの皆さんのご意見はいかがだろうか。 >>